会員の皆様、2021年の幕が開きました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新しい年が始まってから約1ヵ月、新型コロナウイルス感染は終息が見えず、生活や外出にも気を配らなければいけない毎日で、なかなか元の生活に戻ることができません。
また、3年前を彷彿とさせるような大雪にも見舞われ、不自由な日々を過ごすことになりました。しかし、いつか新型コロナウイルス感染が落ち着き、以前のような日常が戻ることを願い、今は「うつらない」「うつさない」を念頭に、感染対策を行いながら日々生活していきましょう。
本年は、年明けに念願の新しい会員名簿が出来上がり、ご希望の方には既に発送を終えています。どうぞご活用ください。ただし、個人情報ですので取り扱いにはご注意くださいますようお願いいたします。
また、毎年7月に開催しております「桐友会(同窓の集い)」は、昨年は残念ながら中止となりましたが、本年は何とか開催したいと実行委員一同準備を進めています。皆様、是非ご出席ください。
皆様とまたお目にかかれるのを楽しみにしております。
北陸学園同窓会 事務局
田中佑典さん(平成16年普通科10組卒業)
生活芸人としてのライフワーク 「微住」とは…
田中佑典さんは、敢えて台湾には住まずに台日系カルチャーを発信。日本と台湾を行き来しながら、カルチャーマガジン「LIP 離譜」を発刊、台日間での企画、プロデュース、執筆、
クリエイティブサポートを行ってきました。2017年には東京蔵前で、台湾カルチャーに特化したTaiwan Tea&Gallery「台感」をプロデュース、その他語学教室「カルチャーゴガク」を主宰、著書に「LIP的台湾案内」、2018年にはロハスデザイン大賞を受賞するなど、多才な活躍をされています。
皆さんは「微住」や「微遍路」という言葉を聞いたことはありませんか?ちょっと聞き慣れない言葉ですよね。「微住」というのは、福井県のPR本を台湾のカルチャー誌「秋刀魚」とコラボして作った際にコンセプトとして用いた造語で、地方に一定期間滞在し、ローカルな暮らしを体験する旅スタイルのことだそうです。
この「「微住」を提唱し、「微遍路」と称して今年9月大野市を出発、1ヵ月かけて高浜町まで歩いて県内を縦断しました。
見ず知らずのおばあちゃんが飲み物をくれたり、宿がなければ泊めてくれる人がいたり、旅を知った人の紹介で、自然発生的に人との繋がりができ、地域のキーパーソンにも多く出会えたとのことです。また、「歩く」ということで、車で移動しピンポイントだけを見るのではなく、途中にある見逃しそうなものにも興味を惹かれたりという感覚を味わえたそうです。この様子はテレビや新聞にも取り上げられ、ご覧になった方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
田中さんは高浜町にゴールしたと同時に「微遍路」復路編に挑むことを宣言しました。
それは、不思議と達成感がなかったから・・・だとか。
まだ見逃しているところがある。そしていろいろ協力くださったり、ご縁があって繋がった人たちに恩を返したい。そういう出会いの繰り返しで、地域での関係も深くなるとの思いからの宣言となったそうです。
現在は、FBCテレビで、本年12月28日(月)正午から放送予定の福井を台湾に向けて紹介する番組作りのため、東京と福井を行ったり来たりの忙しい日々を過ごしているとのこと、番組が待ち遠しいですね。
皆様も是非ご覧ください。
これからもますます活躍されますよう、応援よろしくお願いします。
酒井大那さん(平成31年普通科4組卒)「福井城を守る会」設立を目指して
酒井大那さん(平成31年普通科4組卒)は、小学生の頃に織田信長に関心を持ち、たくさんの城を巡ってきました。多くの城や城郭に魅了され、大学でも歴史を勉強しています。
多くの城の中でも、「福井城址は、美しい石垣や幅広い水堀などが残る近世城郭の完成形であり、建物がないのでどのように石垣が築かれたのかなど想像して楽しめる」と語っています。
北陸高校在学中から公民館主催のイベントに携わり、福井城址を巡るツアーガイドを務めたり、SNSでお城の魅力を発信してきました。
ある日、人から「福井城址にはなにもない。」と言われ、大きなショックを受けました。「他県では地元住民が城や城主に誇りを持っているのに、福井の人は福井城の歴史や文化を忘れている」との思いが原動力となって「福井城を守る会」の設立を目指すこととなりました。
2023年の北陸新幹線県内開業を機に、福井城の魅力を掘り起こし、発信し、観光客の受け入れ態勢を充実させることも目指しています。
福井県にあるお城、皆さんはいくつご存知ですか。
全国には約30000ものお城(城址・城郭・平城等)があるそうですよ!
今、福井では大河ドラマの影響で、一乗谷が人気となっています。
朝倉氏遺跡は、日本のポンペイとも言われ、遺跡全体が特別史跡で、原寸大の街並み復元は日本初のものです。
福井城址は、残念ながら建物は残っていませんが、石垣は笏谷石でできており形も大変美しく、お堀の幅も広くて当時は鉄壁の守りのお城でした。
徳川家康の次男、結城秀康が築城しその後270年間17代に渡る繁栄の舞台となりました。ちなみに、幕末に活躍した松平春嶽は16代目に当たります。
復元された御廊下橋と山里口御門は必見です!!
福井の地名の元となった「福の井」や天守台、少し離れた養浩館の近くには舎人門も復元されています。
全国でも本丸の場所に県庁があるというのは非常に珍しく、そこが面白いという方もいるそうです。
皆さん、ちょっと福井城址に興味が湧いてきませんか?
県庁へ行くというだけではなく、福井城址に魅力を見つけに行ってみると、楽しい発見、新しい発見があるかもしれません。
酒井さんは今後、発掘調査報告書や古絵図などを基にオンラインでの勉強会や案内チラシの作成、福井城址周辺の清掃活動などを想定。「福井城を福井のシンボルにしたい。今後の福井城のあり方を皆さんと一緒に考えていきたい。」という目標にむかって「福井城を守る会」の会員を募集しています。
会の設立は来年春を予定しており、現在自身のSNS(フェイスブック・ツイッター)で賛同者を募っています。
興味が湧いた方、是非会員に!
酒井さん、これからもお城の魅力発信、よろしくお願いします。
山本彰彦さん(平成14年普通科12組卒) 東大~公認会計士~そして漁師へ
山本彰彦さん(平成14年普通科12組卒)は、現役で東大理科一類に合格、
卒業後は公認会計士として大手監査法人で働いていましたが、いずれは地元に戻り、親や祖父母の面倒をみたいと考えていたそうです。お父さんには反対されたそうですが、山本さんは1年かけて説得し、2016年山本さんご自身の奥さんや子供さんを京都に残し、単身敦賀市に戻ってきました。
漁師の家庭で育ったとはいえ、4年前までは公認会計士として働いていた山本さん、漁師としては不慣れなことも多くあるようです。しかし「分からないことがたくさんあるが、毎日が新鮮で楽しい」とのこと、敦賀ふぐや敦賀真鯛の養殖を中心に沿岸漁業を行い、船上で網を振るう毎日を過ごしています。
「毎年、海や魚の状況が違う」という戸惑いや危険なこともあり、「気を抜いたら命に関わる一方で、自由さや新鮮さに触れられる。これからも続けたい。」と話しています。
休日には京都にいる家族のもとへ帰ります。
「やりたいことを許してくれる家族に感謝している」・・・
ご家族から活力をもらうことで、敦賀に戻り漁師として頑張れるのかもしれませんね。
異色の肩書を持つ漁師 山本さん、奮闘中です!
農園から国際協力と地域おこし… 田谷徹さん(平成5年普通科10組卒)
田谷徹さん(平成5年普通科10組卒)は、現在福井市で農園を営んでいます。
ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、去る5月29日(金)FBCテレビで放送された、FBCスペシャル2020「大地のバトン」~土に希望の種をまけ~ という番組の主人公が田谷さんです。
大学卒業後青年海外協力隊に参加し、インドネシアで営農指導を行いました。
2000年に帰国後就農しましたが、2003年には再びインドネシアへ…
インドネシアの農科大学の大学院で農村社会学を専攻、2006年に福井に戻り
代々続く農家を受け継ぎました。
土にこだわり、健康な土で作った野菜は健康になり、健康な野菜を食べれば人も健康になると考え、まずは土作りから行っています。
また、農園田谷のプロジェクトとして、縁のあるインドネシアから実習生を受け入れています。実習生たちが帰国後活躍し地域に貢献できるよう学習の場を提供するとともに、帰国した実習生のもとを訪ね、悩み等の相談に乗る手厚いフォローも続けています。
地元でも、若い農業従事者たちとの勉強会「田谷ゼミ」を開催し、情報交換したり協力したりすることで、野菜作りを行っています。
約50種類の野菜を作っているそうで、旬の野菜の詰め合わせの販売もしています。新鮮な野菜をたっぷりいただいて、体の内側から健康になりたいですね。
農園たやのホームページから購入できます。(野菜おまかせ便)
皆さんも是非召し上がってみてください。
これからも、新鮮でおいしい野菜を提供していただきたいです!